こんにちはTOPLEASEです。
ボーカルミックスの際、必要となる様々なボーカルエフェクトについてまとめていきます。
①ディエッサー
「さしすせそ」といった耳障りになり、音量が上がりがちな歯擦音を削ります。
かけすぎると、歯擦音以外も削れてしまって音が変わってしまうので、耳で確認しながら作業します。
1.大きな歯擦音だけにかけるディエッサー
2.中くらいの歯擦音だけにかけるディエッサーと2段掛けすることもあります。
②リバーブ
ボーカルやラップをキラキラと目立たせるには良いリバーブが絶対条件。TAL-Reverb-4はベーシックで使いやすい、リバーブプラグイン。
基本機能のみながらしっかりと必要な要素を抑えており、ボーカルリバーブとして無料品とは思えない高品位なものです。
③手コンプ
いきなり声が大きくなって耳障りな部分があったり、最後に楽曲の音圧を出すときの歪みにも関わってくるので、目(波形とメーター)と耳で確認しながらオートメーションを書いていきます。
ミックスで欠かせない作業です。
ボーカリストが意図したダイナミクスを損なわないよう細心の注意を払いながら作業します。
ボーカルチャンネルのフェーダーは楽曲全体のバランスを調整するときに使うので、チャンネル内に、Ableton Live付属のエフェクターのUtilityをインサートし、Gainにオートメーションを書きます。
1.ピークを抑える目的のオートメーションを書く、Utility
2.聴覚的な音量を抑えるためにオートメーションを書く、Utility
と2段掛けすることが多いです。
分けることで後々管理・調整がしやすいです。
④オートチューン
いわゆるパフュームとかBAD HOPとかみたいなオートチューンもしくはケロケロやりたければとりま無料なこれ試してみてもいいかも。
本家のオートチューンは数万円ですが、こちら無料VSTプラグインです。
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⑤ピッチ補正
ピッチ補正をかける場合、コンプレッサーの前におこなうのがお勧め!
コンプレッションが強すぎる場合は、コンプレッサーの後にする場合もあります。
Waves TuneのあとにMelodyneで処理をすることが多いです。
Melodyneなら、録音やサンプル、音のひとつひとつに含まれる音楽的ディテールのすべてにアクセスできます。
これは、録音やサンプルを精査し、そこに含まれる音の音楽上の関係性(各音とその特徴、スケール、キー、コード、タイミング、テンポ、音色)を識別して理解する、洗練された分析によるものです。
また、Melodyneでは、これらすべてを直感的に編集できます。ボーカルだけでなく、ピアノやギターといったポリフォニック楽器を含むあらゆる種類の楽器やインストゥルメントを扱えます。
⑥コンプレッサー
レシオを3、ゲインリダクション(かかり具合)はピークで-3db、リリースは16分音符か8分音符(楽曲のBPM次第)で設定します。
無料のものだとKlanghelm DC1Aがお勧め。
いわゆるクラシックなアナログコンプをモデルとしたもののようで、inputのつまみをあげるだけでコンプがかかります。下の4つのボタンでコンプの特性を変え、スムーズなレベリングからガッツリ音を叩くような用途まで、すべてのボーカルスタイルで使えるコンプです。
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⑦イコライザー
キックやベースの低域と被る80hz以下はカットし、声が厚すぎると感じる230hz以下をシェルフタイプで下げることが多いです。
近年のラップミュージックは808やキックを大きく聴かせるために、低域をがっつり削っているケースが多いです。
厚みのある声、低音ボイスと言われる声も、低域は削り歪みで厚みを出していたりすることがあります。
例えば声が引っ込んでいると感じるときは1000hz以上をシェルフタイプでもち上げたり、足りないなと思う周波数帯をベルタイプで持ち上げたりもします。
目(アナライザー)と耳両方で判断します。
Fabfilter Pro-Q3、iZotope Neutron、Sonnox Claroなど、EQとアナライザーが合体したものを使用すると効率的です。
⑧マルチバンドコンプレッサー
例えば「全体的にはローを削れてるけど、ところどころ声が厚くなりすぎるところがある」際に、230hz以下だけにコンプレッサーをかけたり、ディエッサーで削れきれていない歯擦音があるときに8000hz以上だけにコンプレッサーをかけたりします。
⑨サチュレーション
ここまでの作業で音を整えたら、味付けとしてサチュレーション(もしくはエキサイター)をかけます。
強めにかけることもあれば、差がわからない程度に薄くかけるときがあります。
耳で確かめながら設定します。
⑩イメージャー
ボーカルトラックが2本以上ある場合に、かぶせ、コーラス、にかけます。
プラグインにもよりますが、15~30程度拡げます。
⑪ダブラー
「エイッ」「フッ」「ヨー」などのフェイクに対し、ダブラーでLRマックスに振って、センターはミュートしてかけることが多いです。
⑫空間系エフェクト
ボーカルをなじませるために、リバーブ、ディレイ、ピンポンディレイをセンドで使います。
エフェクターの後にローを削ったり、キックのチャンネルに対してサイドチェインをかけます。
ディレイを歪ませたりすることもあります。
ディレイ類は演出的に使わない限りは、ビート(オケ)と一緒に聴いたときに、聴こえない範囲で鳴らします。
ディレイもリバーブにセンドします。
⑬ノイズ処理
ビート(オケ)と混ぜ合わせたときに、「チッ」や「プツッ」などのノイズが聞こえる際は、
オーディオリージョンをマックスまで拡大して該当箇所をカットしたり、iZotope RXのMouth De-clickで処理します。
かけっぱなしにすると音が変わってしまうので、オートメーションを書いてノイズがのっているところだけにエフェクターを有効化します。
いかがだったでしょうか。ラッパーは自らボーカルをミックスできるようになった方が自分の思い通りに楽曲作りが可能になると思うので勉強しといて損はないかと思います。
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